スキンケアのための肌知識

スキンケアのための肌知識

こんにちは。Life 4 Others運営のMamieです。急に寒くなりましたが、みなさま体調にお変わりはないでしょうか?

さて、今日はスキンケアに関する記事を初投稿します。基礎化粧品会社に勤めていたからこそ、最初の記事は、みなさまに是非知っていただきたい肌知識についてと決めていました。というのも、お客様と日頃のスキンケアについてお話を伺っていると、意外にもお肌に関する基礎知識がないままスキンケアを行なっている方がいらっしゃるからです。お肌のことを知っているということは、スキンケアの働きや効果を理解して、ご自身のお肌に合うスキンケア商品を選ぶ助けにもなります。どの方も「きれいになりたい」との思いでスキンケア商品を選んでいらっしゃるのなら、なおさらご自身のお肌について正しい知識を持って商品を選び、スキンケアを行なっていただきたいと思っています。

肌の構造とその働きを知れば、毎日のスキンケアを行う際に「このケアは、お肌のどの場所にどのように働きかけるのか?」をイメージできます。肌を意識したスキンケアで、理想のお肌を育ててくださいね。

《1》肌は人体最大の臓器

まずはじめに、みなさまは「肌は臓器」ということをご存知でしょうか?「そう言われれば、そうよね。」という方の方が多いかと思います。実は、私たちが普段「肌」と呼んでいる「皮膚」は人間の体で一番大きな「臓器」なのです。(「一番大きな臓器は肝臓では?」と思われるかも知れませんが、肝臓は「内臓」の中で一番大きな臓器となります。)目で見て触れることのできる肌は、私たちの存在そのものを実感させてくれるとても身近な存在です。そして、肌は様々な刺激や外界の変化から私たちを日々守ってくれてる、とても頼もしい存在でもあります。

私たちが生きていくために欠かせない「皮膚」は大きくわけて3つの層(外側から順に⑴表皮⑵真皮⑶皮下組織)で成り立っています。これらの名前を、雑誌やテレビなどで知っている方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、皮膚を構成する3層のうち「表皮」について掘り下げながら、その奥にある「真皮」や「皮下組織」との関係も紹介しています。「皮膚」と言うと、1つの大きな組織のように扱われがちですが、実際は、複雑な構造をもっており、それらが互いに連携をとりながら私たちの肌を作っています。

皮膚の構造 肌図 断面図
© koti - stock.adobe.com

《2》表皮:体の内側と外側の境界を守る

皮膚の一番外側は、「表皮」と呼ばれます。表皮の働きはズバリ「体の内側と外側の境界を守ること」です。それは、私たちの肉や骨、内臓が外に晒されないように体を覆うことであったり、ウイルスや細菌などが体内に入らないように免疫機能を働かせ自己防衛をすることであったりします。また、熱や圧力、温度といった体の外で起きている環境の変化を感知し、情報として私たちの体へ知らせる働きも持っています。

私たちが普段「肌」というときは、大抵のこ「表皮」の事をさしています。そして、肌には生理的な働き以外にも非常に重要な役割があります。たとえば、私たちが初対面の人について「この人はどんな人だろう?」と年齢や職業などを想像する時、その判断材料として相手の肌の状態や表情を読み取っています。また相手に自分の気持ちをより伝えようとする時には、顔の表情を変えて相手とコミュニケーションをとろうとします。このように、肌には相手のことを想像したり、自分のことを伝えたりするためにも使われ、社会的な機能も持ち合わせているのです。

では、この表皮はどのような構造になっているのでしょうか?

表皮はいくつかの種類の細胞が重なって作られているのですが、細胞の状態によって4層(外側から順に①角層②顆粒層③有棘層④基底層)に分けられています。そして、それぞれの層を構成する細胞は異なる働きを持ち、表皮を構成しています。

表皮と真皮の断面図
© life4others.com

①角層:死んだ細胞でできている

表皮の最も外側は、「角化細胞」と呼ばれる核をもたない「死んだ細胞」で「角層」と呼ばれる層を作ります。(ちなみに、スキンケア商品の案内などで「角質」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。「角質」と言う言葉は皮膚科学の本には出てきませんが、角層は「角質層」とも呼ばれます。そのため、一般的に角質と角化細胞はほぼ同じ意味で使われています。)この角層は、角化細胞が十数層も重なり合い、表皮の中でもっとも分厚い層を作っています。

私たちのお肌は、「死んだ細胞」で作られているのです。「死んだ細胞」と言う表現は少し気味が悪いように感じますが、この角層は私たちの体をラップのように覆い、体らから水分が奪われるのを防いでいます。角層がなければ、私たちの体は生きるために必要な水分を失い、24時間生きることもできないと言われています(参照:清水宏著『あたらしい皮膚科学 第3版』中央書店)。そして、角層を作る角化細胞は、表面から順に「垢」となって剥がれ落ちていきます。スキンケアにもピーリングのように角層の表層を剥ぎ取るケアがあります。しかし、角層を剥がしすぎてしまうと外からの刺激が入りやすくなるため、ヒリつきや炎症といった肌トラブルの原因になるため注意が必要です。

また、表皮の一番外側にあり「目に見えて触れることのできる肌」を構成しているのがこの角層です。そのため、角層はスキンケアを行う際にとても重要視されます。角層では、角化細胞同士がしっかりと結合することで強固なバリアシートを作っているのですが、この結合がうまくいっていないと、角層内に潤いを閉じ込めることができなくなり、肌の乾燥やガサつき、化粧ムラなどにつながります。スキンケアではこの角層の状態を整える目的の商品がたくさんあります。そのため、スキンケア効果の説明文に「角層のことを言う」という文言が多く載っているのはこのためです。角層の状態を整えることは、目に見えるお肌を作るためにはとても重要で、角層ケアはスキンケアの第一歩となります。

②顆粒層:保湿成分を作る

角層の下にあるのは「顆粒層」と呼ばれる層です。この層は2~3層の薄い層で、角化細胞になる前の「かろうじて生きている(核がある)細胞」で構成されています。顆粒層はその細胞内に顆粒状の物質が存在している「顆粒細胞」が積み重なって作られています。顆粒状物質は、顆粒細胞が角化細胞となる時に細胞の外へ放出され、いくつかの化学変化を起こした後、最終的に天然保湿因子(NMF)になります。そのため、顆粒層もスキンケアにはとても重要な役割を担っているのです。

③有棘層:自己防衛の要

顆粒層の下には、細胞同士が互いに棘でつながれたように見える「有棘(ゆうきょく)細胞」で作られる有棘層と呼ばれる層が広がります。この有棘層内には、自己防衛(免疫機能)に関わる「ランゲルハンス細胞」と呼ばれる細胞が存在し、表皮内の見張り役を果たしています(参照:清水宏著『あたらしい皮膚科学 第3版』中央書店)。ちなみに、ランゲルハンス細胞はアトピーなどのアレルギー反応にも関係していると考えられています。

④基底層:肌が生まれるところ

表皮の一番奥には、「基底細胞」と呼ばれる細胞で作られる基底層があります。この基底層は他の細胞層と違い1層のみで構成されています。しかし、基底層には角化細胞を生み出す幹細胞(細胞の元になる細胞)やメラニン色素の作りに関わる物質を作る「色素細胞」が存在しています。まさに、「お肌の素」となる部分がこの基底層です。この基底層で作られる細胞が健康かどうかで、角層表面の状態も大きく変わってくるため、基底層の働きに注目したスキンケア商品も多く存在します。

これら4層からなる表皮は厚さ約0.2㎜ととても薄いシート状をしていますが、細胞同士がしっかりとくっついているため、簡単には壊れず、外部からの刺激から私たちの体を守ってくれます。また、基底層と真皮の間は「基底膜」と呼ばれる複雑な構造をした膜で繋がっていて、肌が擦れても簡単に剥がれないようになっています。「お肌」というと一般的には「角層」について言われることが多く、美容の面でも美しいお肌作りには角層の状態が整っていることは欠かせない条件です。しかし、角層を作る角化細胞は表皮深くにある基底層で作られています。毎日のスキンケアでも「お肌の奥(基底層)からお肌を作っていく」という意識を持つだけで、理想のお肌へ一歩近づけると思います。

《3》真皮と皮下組織:お肌をしっかりと支える

表皮の奥にあるのが3層(①乳頭層②乳頭下層③網状層)からなる真皮です。この真皮は、大きく2つの成分で構成されています:コラーゲンやエラスチンなどに代表される「線維性組織」を作る成分(間質成分)、そしてそれらの線維を作るための細胞(細胞成分)です(参照:清水宏著『あたらしい皮膚科学 第3版』中央書店)。

真皮の大部分を占める間質成分の代表といえば「コラーゲン」です。「コラーゲン」と言えば、お肌のハリに欠かせない成分としてご存知の方も多いと思います。コラーゲンは私たちお肌の中でいくつかの種類が存在しています。そして、そのどれもがとても頑丈でお肌を支える役目を担っています。また、コラーゲン以外にもお肌のハリに欠かせないのが「エラスチン」です。一般的にはあまり知られていない成分ですが、エラスチンはコラーゲンとは対照的に伸縮性があり、お肌に弾力を与える役目があるのです。もっちりと柔らかいお肌作りに欠かせない成分です。そのほかにも、間質成分としては「基質」と呼ばれる物質が存在しています。お肌にボリュームを与えてくれる成分で、糖蛋白やプロテオグリカンが主な成分となって構成されています。基質が水分を保持することで、弾力と柔軟性のあるお肌を作っています。お肌を支えている真皮には、これらの2つの成分以外にも「血管」や「リンパ管」「神経系」と言った体の働き(生理機能)に欠かせない構造が存在していて、お肌の健康を支えているのです。

皮膚の一番下にあるのが皮下脂肪組織などからなる「皮下組織」で、表皮と真皮を支えています。中性脂肪を蓄えたり、外から衝撃に対してクッションの役目をもっています。また、体温が奪われないようにしたり、脂肪を燃焼して私たちが活動する時に使う熱(エネルギー)を作り出しています。「脂肪」というと美容の世界では悪者のように扱われがちですが、私たちの体が活動するためにはなくてはならない物質です。美容と健康のバランスがちょうどいい脂肪量を維持していくことが理想的だなと、個人的には考えています。

以上のように、私たちの肌について3層構造で紹介してみました。これら以外にも、皮膚には汗腺や爪、毛器官のような「付属器」と呼ばれる構造もありますが、皮膚とは異なる働きもあり、直接の関係もないため、今回の記事では省略しました。文章も長くなってしまいますしね。

《4》まとめ:理想のお肌は正しい肌知識から

少し専門的な内容の記事ではありますが、この記事を通して私たちのお肌を構成する表皮、真皮、皮下組織は互いに協調しあいながら私たちの体を守っている事を知っていただけたら嬉しく思います。そして、健康で美しいお肌作りには、毎日のスキンケア以外にも必要なことがあるのかも、と感じていただいているとさらに嬉しいです。スキンケア以外にも、みなさまの理想の美しさを手に入れるお手伝いができる記事を掲載していこうと思いますので、楽しみしててください。

最後に、肌について知ることは、スキンケアを理解することにつながります。あなた自身のお肌について正しい知識を身につけて、毎日のスキンケアに生かしていただけると幸いです。でも、ここで紹介したお肌の構造や働きは皮膚科学のごくごく一部です。ですから、スキンケアを行う中で不安に感じることがあったり、お肌の調子がいつもと違うと感じる時には、迷わずにお医者様へ相談してくださいね。

参考書籍

清水宏著『あたらしい皮膚科学 第3版』中央書店

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